『緑竹の株分け』
天草緑竹の株分けをおこないました。
天草緑竹は、学名をバンブーサ・オルダミィといい、台湾を原産地とする亜熱帯性連軸型短根種の竹です。
難しい専門用語を並べられてもピンときませんね。
笹のように1ヶ所に群生して、孟宗竹や真竹のようにポツンと離れて床下から筍が出てくるようなことが無い竹ということです。
連軸型というのは、1本の根から5~6本の芽(筍)を出す性質ということで、それに対して孟宗竹は、伸びた根の先に1本だけ芽を出し、そこから根の先からまた1本と……こういうことを連軸型といいます。
そういう性質ですので、1本の竹を植えると、それを親竹として翌年には5~6本の竹が生えてくるということです。
その5~6本の竹が3年目には枝葉を茂らせ、やっと筍が採れるようになります。
前年、9~10月頃に芽を出して枝葉を茂らせずに伸びた若竹が、枝葉を伸ばそうと節から芽吹く頃(3月頃)に、3節ほど残して切ります。
細根を茂らせた状態で掘り出し、親竹として植え替えをします。
この作業が緑竹の株分けです。
天草緑竹は、天草緑竹生産組合の元、防虫剤や除草剤は一切使用せず、施肥の牛肥だけを使用して栽培するという取り決めがされており、健康面だけでなく、味にもこだわりをみせています。
最も大切なのは、環境です。
温暖で浸透性の良い土壌に、適度な湿度と適度な寒暖差が美味しい緑竹には必要です。